第41回JLBCクイーンズオープンプリンスカップ 大嶋 有香、待ち望んだ初優勝・初タイトル!
故・須田開代子氏が設立し、プロアマ問わず名だたる女子ボウラー達が守り育ててきたジャパンレディースボウリングクラブ(JLBC)最大の大会、JLBCクイーンズオープンプリンスカップ。
予選8Gに続いて須田開代子ゾーン・中山律子ゾーンに分かれて行われる決勝トーナメントでは、三冠女王を視野に入れた姫路 麗VS堂元 美佐の実力派対決や、名和 秋VS鈴木 亜季の6ピン差の攻防戦、今季プロ入りのルーキー、チョン・ヨンヒャンのベスト8入りなど、今年も数々の名勝負が生まれました。
そんな熱戦を勝ち抜いて準決勝の場に立ったのは、山田 幸、霜出 佳奈、坂本 かやら若手実力派を続々撃破した上にベテランの時本美津子を相手にパーフェクトを達成した大嶋 有香、そして内藤真裕実・松永 裕美・吉川 朋絵。押しも押されぬ絶対女王・松永と、全日本女子タイトルホルダーを持つ吉川に、ノータイトルなれどいつ初優勝となっても不思議のない大嶋と内藤。十分な見応えが期待される4名での激突は、滑り出しからまさに火花散るストライク合戦となりました。
まず序盤、1フレーム目から6連続ストライクを決めて吉川がリードし、その後を追う大嶋と内藤がワンマーク差。3フレーム目からストライクが続かない松永が更にその後を追いかける展開となり、吉川がこのまま一抜けするかと思われましたが、7フレーム目をオープンにしたことで差を詰められます。
さらに吉川は終盤、8フレーム目以外はストライクが決まらず、ノーミスを守る松永と内藤、7フレーム目からストライクを繋げる大嶋がじりじりと追い上げるなか、10フレーム目を再びオープンにしてしまった吉川は223ピンで終了。7フレーム目からターキーを決めた松永は225ピンで終わり、まず吉川の脱落が決定します。
ついで7フレーム目からの5連続ストライクに成功した大嶋の一抜けが確定。
内藤は10フレーム目でダブルを決めて231ピンとなり、松永から6ピン差で逃げ切り、大嶋との優勝決定戦に進みます。
それにつけても6連続ストライクを決めてのトップから4位まで転落するという、最後まで何が起こるかわからないボウリングの怖さを、まざまざと見せつけた準決勝となりました。
48期生・内藤、49期生・大嶋の、どちらが勝っても初優勝となる優勝決定戦は、内藤がストライク、大嶋がスペアからスタート。しかし内藤は変化するレーンに対応が遅れ、2フレーム目から我慢を強いられます。
一方大嶋も1、2フレームとスペアが続きましたが、「どうしよう、じゃなくてこうしよう」の前向きな姿勢でボールをチェンジ。投げるべきラインは掴んでおり、後はそこへ投げるだけと自分を鼓舞しながら、そして仲の良い先輩でもある内藤の胸を借りるつもりで伸び伸びと投球する大嶋は一つ、また一つとストライクを重ねて2フレーム目から4連続に成功し、リードを広げます。
ゲーム終盤に差し掛かった7フレーム目は両者スペア、そこからダブルと続きますが、3マーク差は内藤に大きく立ち塞がります。10フレーム1投目、大嶋は7番ピンタップの9本カウント。内藤はオールウェーを決めてさらに大嶋のミスを待たなければならない苦しい状況のなか、投げた1投目は無情にもテンピンタップで勝敗が確定しました。
昨年の大会で3位に終わった雪辱を果たし、大きな忘れ物を取り戻した大嶋、笑顔花咲く初タイトル、初優勝となりました!
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